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ダイキュウだより

豊中市内最大級の木 「渡場のクスノキ」

投稿日:2021/09/10

クスノキ

豊中市内最大級の木 「渡場のクスノキ」

高さ20m、幹周り391㎝、樹齢約125年の立派なクスノキが豊中市にあります。令和2年9月10日に豊中市の樹木で初めて「都市景観形成建築物等 第3号」に指定されました。都市景観形成建築物等の指定について 豊中市

このクスノキは大きいだけではありません。豊中市豊南町東に位置し、このクスノキのすぐ近くに「目いぼの渡し」と書かれた碑が高川と神崎川の合流地点に建てられています。

明治末期まで目いぼの渡し(小曽根の渡し)といって神崎川を船で渡っていた渡場があったそうです。遠方から来る船や神崎川を渡る人の目印になっていた重要な木です。

クスノキは豊中市、横に流れる高川の向こうは吹田市、南に流れる神崎川の向こうは大阪市、3つの市の市境の確認にもなります。長年この地を見守ってくれているクスノキ。「渡場のクスノキ」という愛称がいいですね。

またこのクスノキは、「豊中市 保護樹木 第202号」 でもあり、昭和50年4月1日に指定されています。豊中市樹木保護制度のあらまし 豊中市

<豊中市HPより>

「まちなかにある大樹や古樹、鎮守の森としての神社・寺院の樹木など、何世紀もの時代を経た樹木や樹林は、わたしたちにとって何ものにも変えがたい貴重な財産で、失うことなく、次の世代へ引き継がなければなりません。わずかに残された自然を守るため、風致保安林や保護樹・樹林の指定、松くい虫対策などみどりを守る施策に取り組んでいます。」

 今回、渡場のクスノキ所有者様にお話をお聞きすることができました。

「自己の調査研究で豊中市の保護樹木を全部見て回ったことがあります。その上で判った事をまとめますと、令和2年度で市内に現存する保護樹木は全部で137本。内クスノキ59本、ソメイヨシノ12本、クロマツ11本が上位を占めています。昭和49年度に制度ができて以来、令和2年度までに指定された保護樹木は延べ300本になりますが、解除は163本ありました。内20本程は現存しているようですが、残りは伐採されて現存していません。その解除と伐採の理由に枯れたからというのはありますが、後になって樹木の維持管理が大変という理由と建替えや売却など不動産再開発による理由のほうが多いようです。渡場のクスノキの維持管理に苦労していますが、先祖代々からの修行と受けとめて、連日の落ち葉掃除、数年に1度のクレーン剪定を頑張っています。100年先へ繋げる対策も十分に備えておかないとと思っています。」

維持所有していくということは、とても大変なことですね。過去から受け継いだものを未来へ引き継いで行く。所有者様の想いが伝わってきます。貴重なお話ありがとうございました。

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